【高松・丸亀町商店街】足と靴のお悩み、専門家に相談しよう。ハマノ製靴所・濱野大輔さんインタビュー

この記事は3分以内で読めます。
取材は2021年5月に行いました。

こんにちは! 「Re:高松」編集長のオーシカです。

魚の目やタコ、ちょっとひどくなると外反母趾(がいはんぼし)や扁平足(へんぺいそく)まで、足にお悩みを持っている方って多いと思います。

オーシカ

成長期のお子さんが抱える足のトラブルを、いち早く解決したい! という親御さんも。

今回の記事では、そんな足のお悩みに寄り添ってくれる靴職人、ハマノ製靴所濱野大輔さんにインタビューをさせていただきました。

高松・丸亀町商店街に工房兼ショップを構える濱野さんは、オーダーシューズインソール(中敷き)りの専門家。

生まれも育ちも高松中央商店街だという濱野さん

「自分で自分の足のことを理解するのって、案外難しいんです。だから、漠然とご来店いただても、全然結構ですよ」

という安心感のあるお話ぶりに、職人としてのプライドを感じました。

目次

いったんお悩みは置いておいて、「どんな靴を履きたいのか?」

お恥ずかしながら、丸亀町商店街を歩くたびに「オーダーシューズのお店かあ」と気になってはいたんです。

でも、よくよく調べてみると、オーダーだけにとどまらない『足や靴のトラブルに寄り添ってくれる場所』だということが分かって。

そこで、今日はお話を詳しくお聞きしにやって来ました。

濱野さん「オーダーシューズももちろんウリなんですが、それは“最終手段”だと思っているんですね。整形靴を作る技術を持っていれば、足や靴のお悩みに、ほぼお応えできるわけなので。

既製靴を調整したり、インソールを作ったりするだけでも改善しますよ、とよくお伝えしています」

※インソール…足のアーチをサポートし、地面から足へ伝わる衝撃を緩和する中敷き。フィットするものを利用すると、疲労感の軽減や、膝・腰の痛みの改善も期待できる。

なるほど。

ではオーダーの場合は、既製靴もいろいろと試してきたけど、それでも不満がある…という方へのご提案が多いわけですね。

濱野さん「病気や事故で足が変形してしまったという方も、お客様のなかにはいらっしゃいます。どうしてもハンディキャップがあると、靴選びの選択肢を狭めてしまう方が多いんですが、『いったん、そういう感情は置いておいてください』とお話します」

これまでに製作したオーダーシューズのアルバム。

どんな方にも、靴を楽しんで欲しいという想いからでしょうか?

濱野さん「そうですね。もちろんできる・できないはあると思いますが…それでも、『どんな靴を履きたいですか?』と、お聞きできるだけ希望をお聞きするようにしていますね。『こういうデザインや形状のものしか履けない』という先入観は、取っ払っていただきたくて」

そうやってお話を聞いていただけると、お客様も安心すると思います。

外反母趾・扁平足、足の左右の長さ・大きさが違うという人まで、お悩みはさまざま

ハンディキャップを抱える方以外には、どういったお悩みを持つお客様がいらっしゃるんですか?

濱野さん「外反母趾に扁平足に、足の左右の長さ・大きさが違って悩んでいる方とか、本当にさまざまですよ。靴擦れのような軽度の方まで」

模型を使いながら足の構造についてご説明してくれます。

まるで相談所のようですね。

一方で、「原因は分からないけど、なんとなく足が痛い。キツい」という方もいらっしゃると思います。

そういったお客様に対しては、どういうふうにヒアリングをするんですか?

濱野さん「『どこが痛いのか』も大事だけどどういう生活のなかで、どういうタイミングで痛むのか? というのを詳しくお聞きしますね。

自分で自分の足のことを理解するのって、案外難しいんです。だから、漠然とご来店いただても、全然結構ですし」

確かに、「足が痛い。だから痛まない靴が欲しい」だと、お客様の経済的負担もありますよね。

オーダーシューズって、決して安い買い物ではないですし。

濱野さん「そうなんです。歩いていて足の裏が痛むなら、インソールでいい場合もあります。しっかり、悩み・痛みの原因を見極めるようにしていますね」

インソールの場合、一度目の来店で足を計測し、完成したものを二度目の来店でお渡し。

オーダーシューズの場合は一度目の来店で足を計測、二度目の来店で仮合わせとデザインのすり合わせ、三度目の来店でお渡しとなっています。

納期については状況によって変わってくるので、詳しくは本記事最後でご紹介しているHPをご確認くださいね。

自分の足についてしっかり知識を持っておくことが、予防になる

足の悩み・痛みが生まれる前に、予防しておくのも大切だと思います。

予防のポイントについて、お聞かせいただけますか?

濱野さん「自分で自分の足のことを理解するのは難しいと、お伝えしましたよね。これについて特にいえるのが、サイズです。

靴のメーカーやデザインによって、同じサイズでも履きやすさに違いがある場合があるんですね。それに、人によって長さだけじゃなく足の甲の幅だって違いますよね?」

実は、僕・オーシカも今まで27cmがジャストサイズと思っていたけど、「長さは24.5cm。足の甲が広めだから、幅にゆとりのある靴を選んだ方がいい」とアドバイスしていただきました。

足のサイズと、それに合う靴のサイズは、必ずしも同じじゃないということですね。

濱野さん「はい。なので、靴を買うときにシューフィッターさんに相談して、自分の足についてしっかり把握しておくといいですね。そのうえで、靴ひもを脱ぐたびにほどき、履くときにちゃんと締めるだけでも、足へのダメージは軽減されますよ」

この辺りのアドバイスは、お子さんの足のトラブルを気にしている親御さんにも、参考になりそうです。

濱野さん部活で足を痛めてお子さんを連れてこられる方もいますよ。スポーツの場合は特殊な動きもするので、競技中、足にどういうふうに力がかかるかをお聞きして、インソールをご提案することもありますね」

小学生のお子さんがいらっしゃる方は、ハマノ製靴所公式YouTubeチャンネルで、「上靴の選び方・履き方」について解説されているので要チェックです。

スリッパ、子ども靴、サンダル、ハマノ製靴所オリジナル商品をご紹介!

オーダーシューズとインソール以外に、オリジナル商品も販売されているハマノ製靴所さん。

現在展開されている商品について、ご紹介いただきました。

Leder Pantoffel(レーダーパントフェル)

ドイツ語で”革のスリッパ”。その名の通りの室内履きレザースリッパです。

※底はゴムやスポンジソールに変更することにより、外履きにも対応可。

インソールが入っており、立体的に足の裏にフィットするため、地面からの衝撃を和らげてくれます。

濱野さん「たとえば、主婦の方って家の中でも立ち仕事が多いし、なんだかんだ足が疲れる場面が多いですよね。家の中で四六時中履くものだからこそ、本当に足に優しいものを使っていただきたくて、作ったものです」

僕も履かせていただきましたが、しっかり奥まで足をホールドしてくれる、とても履き心地のいいスリッパでした。

おっサンダル/おねえサンダル

「名前はシャレ(笑)」という、インソールの形状をしたレザーサンダルです。

昨年市販したところ反響があり、男女両タイプ揃ってのリリースとなっています。

濱野さんインソールを履いているかのような、足に吸い付く心地よさが特徴です。レディースはややスマートなフォルムにして、男女同じように見えて微妙にテイストが違うようにしてみました。夫婦で履かれているお客様もいらっしゃいますよ」

濱野さんご自身も、夏はずっと「おっサンダル」ひと筋で商店街を歩いているのだそう。

メンテナンスは基本的に、乾拭き程度でいいとのことです。

Cogutsu(コグツ)

濱野さんご自身のお子さんをモデルに作ったという、子ども用の革靴。

濱野さん「いわゆる“ファーストシューズ”の次の、子どもがしっかり立って歩き始めるころに使ってほしい靴です。成長段階だからこそ、足をしっかり守れってくれる靴を目指しました」

マジックテープでベルトを留めるタイプと、ひもとファスナーで留めるタイプの2種類。

ベルトや紐の部分と皮の組み合わせで、デザインを遊ぶことができます。

足と靴で困ったら、いつでも寄り添ってくれる場所

最後に。靴職人をされていて、嬉しさを感じるのはどんな瞬間ですか?

濱野さん「一足めはどうしても興味本位というお客様もいますけど、二足め三足めと注文していただける方は、本当に気に入っていただけているということで、やっぱり嬉しさを感じますね。

お作りした靴やインソールをお渡ししたときにお伝えするのが、『調子(具合)が良い場合はご連絡は結構なので、悪いときは遠慮せずに、すぐ連絡してください』という言葉です。そのうえで、さらにお悩みがあるのなら、お気軽に頼っていただきたいですね。まずお話を聞いて、寄り添うのが仕事ですから」

これまでオーダーシューズを作られたお客様の木型は、すべて残っています。

取材後記・店舗情報

文中でも書いたように、「足にトラブルがあるから、こういうものしか履けない」ではなく、お客様の「まずどんな靴を履きたいか?」というビジョンを大切にされている姿が、印象的でした。

濱野さんが見ているのは、靴以上に、足だから。

場所は高松・丸亀商店街のメインストリートと、好アクセスです。

『足を守るための靴を作る』という想い、あなたも濱野さんにご相談すれば、きっと強く感じられることと思います。

まとめ

・足が「どういう生活のなかで、どういうタイミングで痛むのか?」ヒアリングを通して見極め、オーダーシューズからインソールまで、本当に最適な解決策を提案してくれる

・自分で自分の足のことを理解するのは難しい。自分の足のサイズ・形をしっかり把握しておくと、足の悩み・痛みを遠ざける予防になる

・吸い付くような履き心地のスリッパにサンダル、子ども靴などオリジナル商品も。いずれも、生活のなかで生まれる足の疲れを軽減するために作られたもの

ハマノ製靴所

住所 香川県高松市丸亀町12-3
電話 087-821-8239(オーダーシューズ・インソールをご希望の場合は要事前予約)
営業時間 10:00〜18:30
 月
HP http://www.shoemaker-hamano.com

アクセス 丸亀町商店街と美術館通りの交差点を南に下って約30秒

メーカー・ブランド問わず、靴の修理・お手入れも行っています!

ハマノ製靴所では、メーカー・ブランドを問わず、お履きの靴の修理とお手入れも受付しています。

大事な靴だからこそ、長く履きたいですよね?

ぜひ、修理サービスもご利用してみてください。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次