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取材は2021年4月に行いました。
「Re:高松」編集長のオーシカです。
2021年3月放送のTV番組『バナナマンのせっかくグルメ』で取り上げられた、高松市兵庫町の骨付鳥専門店・寄鳥味鳥(よりどりみどり)さん。
「SexyZoneのメンバーが骨付鳥を食べた!」
と、放映から瞬く間に話題が急上昇し、「創業以来もっとも大きなトピックでした」と語られていますが、いやいやご謙遜を。
一時は活気を失った高松中央商店街で35年もの間営業を続けている、ただそれだけで高松の誇りです!
今回はそんな寄鳥味鳥さんの“焼きのプロ”こと亀山さんに、お話を聞かせていただきました。
「地元の人と出張で来られる方の、拠り所であり続けたい」という想い。
そして多いときは1日250本(!)出るという、こだわりの骨付鳥の秘密に迫ります。
「35年間、小さいお店ながらも営業を続けてきました」
寄鳥味鳥さんは1986年創業。
兵庫町商店街の中央通り手前で、昭和から営業を続けています。
―兵庫町エリアは、大きく再開発されたお隣・丸亀町エリアと違って、昭和の空気感を残す場所ですよね。
亀山さん「実はこのお店も、骨付鳥で開業する前は喫茶店だったんですよ。店内のレトロな雰囲気には、当時の面影が残っていると思います」
―そうだったんですね! この兵庫町や琴電のある片原町までの一帯は、このにぎやかな商店街にあって、地域への密着を特に強く感じる場所です。
亀山さん「この兵庫町は企業さんも集中していますし、通勤ルートということもあって人の行き来が多いですね。おかげで、小さいお店ながらも続けられているんだと思います」
―いやいや、35年もやられているだけで素晴らしいですよ。この35年間での大きなトピックはなんですか?
亀山さん「2つ、ありますね。1つは、この高松市が、県の名物として骨付鳥のPRを強化してくれたこと。ここ10年ほどになると思いますが、年々骨付鳥を楽しみに、県外から来られる方が増えるようになりました」
―僕は10年以上高松を離れていたので、戻ってきて、骨付鳥を出すお店が増えていることに驚きました。
亀山さん「で、もう1つが、今年3月にTV番組『バナナマンのせっかくグルメ』さんで取り上げられたことです。これは、本当に反響が大きかった…!」
―ちょうど見ていましたよ。
亀山さん「放映当日にネットショップを始めたんですが、SexyZoneの佐藤勝利さんと菊池風磨さんに食べていただいたこともあり、注文が止まらなくなって。ご来店を楽しみにされているお客様には申し訳なかったんですが、3月いっぱい配送対応で営業をお休みさせていただきました」
―それくらいスゴかったということですね。SNSで動きはチェックさせていただいたんですが、本当に大変そうでしたね…
亀山さん「社員3名のお店なので、3月中に配送作業を終えられたのは、バイトさんたちの協力のおかげです。彼らには心から感謝しています」
―アルバイトさんたちは、創業時から香川大学の学生さんだと聞きました。僕もお客として来たとき、とても丁寧な対応で好感が持てましたよ。
亀山さん「香大だけを選んでいるわけではないんですけどね笑。ウチでバイトを経験した先輩が後輩を紹介してくれるという縁で、ずっと香大の学生さんが来てくれています」
ちゃんと理由もある!「骨までかぶりつくのが一番美味しい食べ方です」
そんな寄鳥味鳥さんの骨付鳥は、スパイシーすぎることもなく脂が強すぎることもなく、鶏肉本来の滋味深さを感じられる味です。
なんと、多いときは1日250本も提供されているそう。
―素材の味を生かすというのは、どういう想いがあってのものなんでしょう?
亀山さん「先代が作り上げた味なんですが、ウチは人の行き来が多い場所にありますし、誰が食べても美味しい、大衆的な味を目指してのことだと思います。私も、先代の味を守っていくのが使命ですね」
―僕自身、『一鶴』さんやほかのお店の骨付鳥も食べていますが、寄鳥味鳥さんの骨付鳥は、本当に万人に好まれる味だと感じています。
亀山さん「骨付鳥の比較表みたいなものがあったら、ウチの味は『ど真ん中』でしょうね。味が濃すぎることもなく薄すぎることもなく、焼きが強すぎることもなく甘すぎることもなく」
―骨付鳥は同じに見えてバラエティに富んでいますし、初めて食べる人には、自分好みの味を見つけて欲しいですよね。寄鳥味鳥さんの、オススメの食べ方といえば?
亀山さん「ぜひ、骨までかぶりついて食べていただきたいですね! 骨付鳥の美味しさのベースは、焼いたときに骨から出る、髄液のうま味成分ですから」
―確かに、噛んでも噛んでもうま味が尽きない味ですよね。
亀山さん「焼く前に身を切り開いて、骨のキワまでスパイスをまぶしているんです。だから、飽きずに食べられると思います!」
亀山さんいち推し! 寄鳥味鳥に来たらこれも味わって
骨付鳥はもちろん、スピードメニューや定番のとりめし、そして「骨付鳥に合うお酒」も取り揃えられています。
亀山さんに、骨付鳥以外のいち推しメニューを4つ聞きました。
「皮酢」(450円)
「親皮を煮てひと口サイズにカットし、焼き上げて甘酢をかけたお酒のアテです。骨付鳥が焼き上がるまでの20分くらい、皮酢とビールで楽しむという人が多いです」
「白ごはん」(300円)
「メニューにはないんですが、注文いただければお出ししています。決して健康的とはいえませんが、鶏の油につけて食べると美味しいんです笑」
「とりめし」(500円)または「高菜めし」(500円)
「骨付鳥専門店のシメといえば、やっぱりとりめし。鶏料理ばかりが続くのが苦手という方は、高菜めしがオススメです。若いバイトさんたちからは、高菜めしの評判がとってもいいんです笑」
「讃岐くらいでぃ」(グラス500円・ボトル2,500円)
「『骨付鳥に合う日本酒』ということで、観音寺市の川鶴酒造さんから提案のあったにごり酒です。甘くて飲みやすく、特に女性のお客様から好まれていますね」
「地元の人と出張で来られる方の、拠り所であり続けたい」
骨付鳥はいまや香川県を代表する食文化で、専門店も観光地化されている印象を受けます。
―骨付鳥を取り巻く文化のなかで、寄鳥味鳥さんはどうありたいですか?
亀山さん「観光でお越しいただけるのはとてもありがたいことです。ただ、ウチの良さは地元の人や高松に出張で来られる方が気軽に立ち寄れるところだと思うので、いい意味でそこは守っていきたいですね」
―僕もそうですが、1人客も多いからカウンター席があるのは助かります。兵庫町はビジネスホテルが多く、出張で高松に来る人も重宝していると思いますよ。
亀山さん「女性がお一人でキャリーケースを引っ提げて、ウチのカウンターで食べている光景もよく見ますね。ホテルの人が紹介してくれているのかな。地元民にとっても出張で来られる方にとっても、拠り所のような場所であり続けたいです」
取材後記と店舗情報
寄鳥味鳥さんのコンセプトは、「2,000円くらいで気軽にやれる店」。
僕もいちお客さんとして足を運んでいますが、
「お酒を飲まない人は、骨付鳥ととりめしのお食事だけでも。飲まれる方は、つまみとビールを味わいながら、骨付鳥の焼き上がりを待っていただけたら」(亀山さん)
と語ってくれたように、肩肘張らずに楽しめるお店です。
35年、変わらずにあり続けてくれたことに感謝しつつ、40年、50年と、高松の骨付鳥文化を引っ張っていてもらいたいですね。
なお、現在中断しているネットショップは、体制が整い次第、再開されるそう。
遠くにいる家族・友人などに送ってあげると、喜ばれること間違いなしです!
再開に期待しましょう。
県外にいる僕の友人も、「地元が思い出される味」と喜んでいました!
2021/4/22追記)
ついにオンラインショップが再開されました!
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寄鳥味鳥さんインタビューまとめ
- 兵庫町商店街で35年。なかでも大きなトピックだったのは、骨付鳥が香川名物としてPRされたことと、TV番組『バナナマンのせっかくグルメ』で取り上げられたこと。
- 多いときは1日250本出るという骨付鳥。誰が食べても美味しい「ど真ん中」の味は、髄液のうま味を感じられる骨までかぶりついて食べて!
- 地元民にとっても出張で来られる方にとっても、気軽に立ち寄れる拠り所のような場所でありたい。
寄鳥味鳥
住所 香川県高松市兵庫町1-24 2F
電話 087-822-8247
営業時間 17:00〜22:00(LO21:30)
定休日 月曜
アクセス情報
JR高松駅または琴電高松築港駅から徒歩5〜6分
ダイワロイネットホテル高松から徒歩8分
リーガホテルゼスト高松から徒歩1分
JRクレメントイン高松から徒歩8分
高松東急REIホテルから徒歩1分
東横イン高松兵庫町から徒歩1分
天然温泉 玉藻の湯 ドーミーイン高松中央公園前から徒歩12〜13分、タクシーで5分
さぬきの湯 ドーミーイン高松から徒歩12〜13分、タクシーで5分
※本記事の画像の一部は許可をいただき、引用させていただいています。
寄鳥味鳥さんほか、骨付鳥専門店の比較はこちらの記事をチェック!
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